独り居の寂しさを紛らわせてくれる祭りで求めた金魚。今日も出がけに声をかければ寄ってくる。
風は屋根を飛ばし、水は住まいを押し流す。復興へ、背中を押してくれるのは祭りの笛太鼓。
どうしている都会に住みついた息子よ。せめて祭りにはと母の手紙。
天と地の営みに比べれば人の世なんてまさに露のごとし。祭り笛に乗って秋が行く。
菊人形は今が盛り。武者のよろいは時の人。枯れてはならぬ時の人。
豊作を祝う祭り囃子が聞こえてくる。その豊作を少しだけ担ったと思う案山子の自負。
親から子、そして孫へ。祭りのしきたりはこうして代々つないでいく。昨日、今日そして明日へもまた。
山車のきしみ音はリズミカル。歴史を誇る歌かそれとも豊作を祝う歌か。
遠くから祭りの太鼓音。聞きおぼえのあるあのリズム。剪定鋏をちょっと休ませて。
白足袋をこはぜで止めて身も心も引き締める。さあ、神輿を肩に疾走しよう。
変わらぬ無沙汰の親不孝。せめて今年の夏まつりには元気な顔を見せ安心させよう。
昨日まで熱かった男たち。祭りの後の燗冷ましとは祭りを支えた男たちにもいえる。
祭りに合った顔のようだが実は祭りは男たちにもそれなりの顔を作らせるものだ。
祭りには毎年祭り寿司を拵えてくれた母。祭りを何よりも心待ちにしていた母。明日はその秋祭り。
祭りへの手順が食い違うふたり。息が合わなければ笛も太鼓も乱れがち。さあ、とにかく息を合わせて。
瑞穂の国日本。米づくりは神の庇護により作られてきた。祭りは田の神への感謝祭でもある。
日頃まじめな宮番。祭りを取り仕切る宮番。よほど嬉しかったのだろう。祭りの酒杯は天高く掲げよ。
何をおいても長老は村の宝であり知恵袋。祭りは元気の源でもある。
祭りの父は誇らしい。いつもの緩んだ父の顔が年に一度きりりと引き締まる。
インスタ映えが席巻する。スマホを開くとなだれ込む神輿。
泣く子と何とかには勝てぬ。こうして自我が芽生えていく。成長の過程を知った祭りの夜。尋。
ハチマキに胸のさらしをきりりと締めたギャルみこし。少し色香も振りまいて。年金日に満たしておいた米びつ。そこが見えた米びつが年金日を教えてくれる。日々是好日。
この世の生き物とは思えぬ獅子頭。これで頭を噛まれれば元気になるという。生後100日目のお食い初め。幼子の赤い口に残る銀舎利の白に成長を祈る父と母たち。
古里の祭り。赤とんぼも祝ってくれるよう。子らの声が村の谷間にこだまする。母の形をした母の握り飯。人の体温が伝わる握り飯。指にくっついた飯粒を口で拾いながら。
この秋祭りが終われば冬は足早。昨日の祭りを惜しむかのように秋茜。循環型社会だった稲作。もみ殻はリンゴを包み稲わらは注連飾りや米俵、そして縄にも。
父さんの肩のコブにおそるおそる触れてみる。祭りを支え切った肩のコブが誇らしい。いつからだろう食がこんなに細くなったのは。行動範囲も限られてきた。二合の米に問いかける。
秋祭りはあの子にも特別な日。今度の祭りにはあの子の好きな肉ジャガでも。
今年も豊作だった米の出来。行き交う笑顔が物語る。。
まるで祭りのために生きているような父。祭りが終われば冬眠というのが面白い。。
夏祭りの綿飴のあのふかふか感がたまらない。まず綿飴を舐めながら夜店を物色。